2021 年 33 巻 2 号 p. 127-130
踵骨隆起裂離骨折は術後に骨折骨片の転位や軟部組織の癒合不全,壊死の頻度が高いことが知られている.佐藤らは術後骨転位を防ぐ目的で転位骨片に2本のcannulated cancellous screw(以下CCS)をアキレス腱側から足底に向け刺入しCCS内にsoft wireを通し足底にボタンで固定するpull out法を報告した.われわれが佐藤らの方法を追試したところ不具合をきたした症例を少数ながら経験した.今回その一部を改変したところ良好な成績が得られたので報告する.