日本電磁波エネルギー応用学会機関誌
Online ISSN : 2434-1495
人工材料・ 複合材料を用いた 電磁メタマテリアルの開発
蔦岡 孝則
著者情報
解説誌・一般情報誌 フリー

2017 年 3 巻 2 号 p. 21-25

詳細
抄録

ラジオ波帯(RF)からミリ波,及び赤外から可視光領域における電磁場制御を目的として,これらの周波数領域で負の誘電率 (ENG:Epsilon Negative) ,あるいは負の透磁率 (MNG: Mu Negative) を有する材料(SNG:Single Negative),及びこれらを組み合わせて特定の周波数領域で同時に負の誘電率と透磁率(DNG :Double Negative)を実現する材料(電磁メタマテリアル)が注目され,多くの研究がなされている。中でも,RF帯からマイクロ波の領域においては,電磁遮蔽や電吸収をはじめとする電磁環境技術(EMC技術)への応用を目指して,これらメタマテリアルを用いた周波数選択遮蔽や電波吸収体の超広帯域化,さらには超薄型構造で完全電波吸収体や空間フィルターを実現するメタ表面 (Meta -surface) 技術が検討されている[1-5]。本稿では,電磁メタマテリアルの概要と,人工材料及び粒子分散型複合材料を用いた SNG・DNG メタマテリアルの電磁気特性について述べる。

著者関連情報
© 2017 特定非営利活動法人 日本電磁波エネルギー応用学会
前の記事 次の記事
feedback
Top