日本森林学会大会発表データベース
第125回日本森林学会大会
セッションID: I02
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防災
東シベリアカラマツ林における、上層植生と下層植生から生じる潜熱フラックスの変動要因
*斉藤 淳志小谷 亜由美太田 岳史飯島 慈裕
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抄録

東シベリア地域カラマツ林での2005~2012年のタワー観測データを用いて、カラマツ林上層部(3.3m以上)と下層部(3.3m以下) の潜熱フラックスを区別して解析を行った。本研究ではペンマン・モンティース式を用いて、各潜熱の年々変動に対する環境要素の寄与率を計算し、上・下層潜熱それぞれの増加・減少傾向の要因について明らかにした。
上層潜熱には減少傾向が見られ、下層潜熱には増加傾向が見られた。その原因としては、以下のように考えられる。上層潜熱の年々変動に対して最も高い寄与を示した要素は、上層表面コンダクタンスであった。観測地域で発生した長期湿害の影響により2007年頃から上層カラマツの活性が低下し、上層表面コンダクタンスが減少したことが上層潜熱減少の要因であると考えられる。下層潜熱の年々変動に対して高い寄与率を示した要素は、下層表面コンダクタンス、大気飽差、有効エネルギー量の3つであった。下層表面コンダクタンスには減少傾向が見られたが、下層表面コンダクタンスの減少以上に大気飽差と有効エネルギー量の増加の影響が大きかったため、結果的に下層潜熱は増加したと考えられる。

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