日本森林学会大会発表データベース
第125回日本森林学会大会
セッションID: A19
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林政
愛媛県原木市場におけるヒノキ価格の変動要因に関する研究
*垂水 亜紀笠松 浩樹松本 美香牧野 耕輔久保山 裕史
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キーワード: 木材価格, 原木市場, ヒノキ
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抄録

2012年春から夏にかけて、西日本での木材価格下落が問題視されていたが、とりわけヒノキ価格の下落は顕著であった。一方、2013年は消費税増税前の駆け込み需要等から、全国の原木市場で品薄状況となり、ヒノキ価格は高騰している。こうしたヒノキ価格の乱高下に対し、川上、川下ともに、ヒノキの取り扱いに苦慮し、国産ヒノキ離れを危惧するような声も聞かれている。
本報告では、2007年から2011年まで5年連続ヒノキ素材生産量1位を誇る愛媛県において、近年の価格推移について分析を行った。また、主要な原木市場、製材業者に対し、近年の価格変動や流通状況について聞き取り調査やデータ収集を行い、ヒノキ価格の変動要因の仮説について検証を行った。
なお、調査結果から、2012年の価格下落の特異性に関しては、素材生産業、市場、製材業それぞれのセクターによって受け止め方が異なっており、資源の安定供給を可能にする価格設定の困難性が明らかになった。

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© 2014 日本森林学会
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