日本森林学会大会発表データベース
第125回日本森林学会大会
セッションID: C19
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経営
樹幹表面積一定の法則
*井上 昭夫西園 朋広
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抄録

○井上昭夫(熊本県大・環境共生),西園朋広(森林総研)

【目的】 わが国の各地において収集されたスギ林とヒノキ林のデータを用いて,過密林分における林分密度と樹幹表面積との関係について検討した。
【資料と方法】 森林総合研究所のホームページにおいて公開されている収穫表調製業務研究資料から,スギ14地域,ヒノキ11地域のデータを解析に供した。それぞれの地域と樹種ごとに,Inoue(2009)のアロメトリックモデルを用いて,過密林分における林分密度と平均樹幹表面積との関係におけるべき指数を推定した。
【結果】 過密林分における平均樹幹表面積は,スギとヒノキのいずれにおいても,また,いずれの地域においても林分密度の逆数に比例することがわかった。このことは,単位面積あたり樹幹表面積合計には保存則が成立しており,その上限値は林分密度とは独立であることを意味する。この現象を「樹幹表面積一定の法則」と名付けた。
【謝辞】 本研究は,科研費(課題番号:24780155,代表者:井上昭夫)の助成を受け実施した。

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