日本森林学会大会発表データベース
第125回日本森林学会大会
セッションID: P2-099
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生態
絶滅危惧種トガサワラの針葉と球果の形態の集団間変異
*玉城 聡磯田 圭哉山田 浩雄中森 由美子
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抄録

絶滅危惧種トガサワラを効果的に保全するためには、地理的変異を明らかにする必要がある。そこで,自生地から採取した針葉と球果の形態を調査し,集団間変異について検討した。針葉の採取は、自生地6集団(大又、三之公、川又観音、千本山、安田川山、西ノ川山)について集団あたり15個体ずつ行い、個体あたり1年生の針葉30枚の長さと幅を測定した。球果の採取は3集団(三之公、川又観音、大塔山)で行い、集団ごとの個体数は6~10個体であった。個体ごとの球果数は3~15個であった。球果形態については,球果長,球果幅,絶乾重量,種鱗数,種鱗の長さ,種鱗の幅について測定した。得られたデータを分散分析し,推定した分散成分から要因ごとの寄与率を算出した。集団間変異の分散成分の寄与率は、針葉の長さで42%、針葉の幅で31%であった。球果の形態で集団間変異が最も大きかった形質は種鱗の長さ(寄与率:28%)であり、その他の形質の寄与率は20%未満であった。針葉長が最も小さかった川又観音の集団は、すべての集団と有意差があった。川又観音は自生地の中で年間降水量が最も少ない地域に位置しており、気象条件が形態変異に影響している可能性が考えられる。

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