日本森林学会大会発表データベース
第126回日本森林学会大会
セッションID: A13
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林政部門
中国における都市緑化の現状と課題
*王 昭文笹田 敬太郎佐藤 宣子
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キーワード: 都市緑化, 供給体制, 補助金
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抄録

 近年、経済成長が著しい中国の主要都市では空前の緑化ブームとなっている。緑化は周囲の環境と調和しなければならず、地域の景観と統一されている必要があると共に、地域住民の生活環境の改善に寄与することが求められる。しかし、中国では、都市緑化の計画策定、利用、保全管理への住民参加という視点が低いことが指摘されている。
 本報告は、北京市を事例として、①緑化プロジェクトの展開過程、②緑化の事業体制、③緑化地の使用権と行政による土地収用における居住住民への補償方法を考察し、中国緑化政策の課題を明らかにすることを目的に、行政資料の収集および専門家への対面調査を実施した。北京市では、2008年北京「緑のオリンピック」を行うために、2002年春より、生態環境建設計画における緑化プロジェクトを開始した。それによって、2014年までに北京市の都市緑化率は46.8%になった。緑化体制は、官主導の緑化計画、事業の民間委託、専門家による指導、農民の雇用確保が重視されている。

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