日本森林学会大会発表データベース
第126回日本森林学会大会
セッションID: C17
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経営部門
小型UAVによる空撮とSfMを用いた樹高計測
*田村 太壱加藤 顕小花和 宏之吉田 俊也
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抄録

 【目的】写真画像から3次元データを作成するStructure from Motion(SfM)という手法が注目されている。SfMは写真測量の一種であり、地形学や考古学の分野で活用され始めているが、森林に用いられた例はまだ少ない。本研究では、森林の3次元データの取得にデジタルカメラを搭載した小型UAVによる空撮画像とSfMを用いた。樹種の違い、紅葉・落葉などの季節変化、地形が樹高計測に与える影響について検討し、レーザー測量に比べて低コストかつ簡便な調査手法としての確立を目指す。【方法】北海道大学雨龍研究林において比較的平坦な場所の落葉広葉樹林と斜面にある針広混交林の2か所で9月上旬(落葉前)、10月上旬(紅葉時期)、10月下旬(落葉後)の計3回UAVによる空撮を行った。Photoscan(Agisoft社)を用いて空撮画像から3次元モデル、Digital Surface Model(DSM)、Digital Terrain Model(DTM)、Digital Canopy Model(DCM)を作成した。DCMから樹頂点を抽出し、現地調査で得られた実測値と比較した。【結果】季節変化が樹高計測に影響しており、落葉前においてSfMではRMSE(平均二乗誤差)が落葉樹は1.40m、針葉樹は1.48mの精度で樹高を計測できることがわかった。

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© 2015 日本森林学会
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