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第126回日本森林学会大会
セッションID: T05-09

記事言語:

http://doi.org/10.11519/jfsc.126.0_703

T5. 木質バイオマスの中小規模熱利用の課題と展望
主催: 日本森林学会
  • 抄録

発電所を中心として地理的な広がりを持つバイオマス燃料収集圏の構造を概念的な円形モデルを用いて整理し、発電規模の拡大が燃料収集圏の姿とその輸送コスト構造に与える影響について考察した。
発電規模約2万kW・約6千kWのバイオマス発電所を想定し、政府審議会資料および事業者開示資料等に基づき20年間のキャッシュフローを作成し、感度分析によりIRRが6%となる時の燃料上限価格を求めた。また燃料収集圏を発電所を中心とする円形の空間と想定し、面積あたり燃料生産量(燃料密度)を7.6t/k㎡とし燃料生産地点を一様乱数を用いて配置、中心からの距離10km毎の資源帯を設定した。
結果として約6千kWでは燃料の全てを50km圏内で収集可能であり、各資源帯収支の平均は4,074円/tとなったが、約2万kWでは50km圏内で得られる燃料の量は全体の24%に留まり、収支の平均は1,505円/t、80km圏以遠の資源帯において輸送費が燃料価格を上回った。燃料収支の改善には発電所に近い地点からの収集量を増加させることが有効だが過伐が懸念され限界がある。バイオマス利活用の規模は、森林の保続が確保され利活用システム全体で利益を共有できる最適規模とすることが求められる。

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