日本森林学会大会発表データベース
第127回日本森林学会大会
セッションID: A1
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学術講演集原稿
アメリカにおける近年の野外レクリエーション利用の動向と私有地へのアクセス
*柴田 晋吾
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抄録

近年、アメリカでは野外レクリエーションがビジネスとしても大きな位置を占めてきており、「肉体と精神の刷新」のための「規則に縛られない遊び」としての「持続可能なレクリエーション利用」の推進が図られてきている。その内容を見ると、狩猟や魚釣りなどの伝統的な野外レクリエーションは依然根強い人気があるが、近年の顕著な傾向として野生生物ウォッチングなどの自然体験型レクリエーション利用の急増がある。また、1人当たりの国公有地面積の減少や国公有地の偏在によって、私有地におけるレクリエーションの関心が高まってきており、例えば、狩猟では東部において有料貸付契約なども含めて国公有地以上に私有地が利用されている実態にある。しかしながら、いわゆる「開放型土地所有者」と称される一般公衆のアクセスを認める私有地所有者は限られており、連邦や州政府は様々な助成措置によってアクセス可能な私有地の確保を図っている。民有地が多く荒廃した里山が多く存在する日本においても、都市住民等の身近な野外レクリエーションのためのフィールドの確保という観点から、同様な対策を検討するべきではないだろうか。

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