日本森林学会大会発表データベース
第127回日本森林学会大会
セッションID: C26
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学術講演集原稿
地上型3次元レーザスキャナによる林内計測の効率化と解析の自動化に関する研究
*中村 裕幸石井 彰高松 久井上 剛萩森 康之是澤 卓
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抄録

地上レーザスキャナ計測では周辺立木による計測不能エリアの解消と、森林全体のデータ化のため多測点の計測を行っている。多測点の統合はターゲットと呼ぶ人工物を利用するが、計測作業効率はターゲットの設置に大きく依存する。統合作業は専門技能が要求され、計測作業を1単位とすれば1.2単位を要する。その後の分析は0.8単位であるので、計測から解析結果までは3単位を要している。そこで、計測と同時間で結果を得る事を目標とし、各計測点から立木位置を算出し、共通する立木をターゲットとする自動統合システムを開発することとした。シミュレーションより立木補足率が100%となる最大20m間隔の格子状計測を実施、平行して作成した毎木位置図と計測結果の対応付けにより100%を確認した。Ha当りの現地計測からデータまとめまでの比較は、毎木調査(胸高直径全数、樹高サンプリング)で5人日に対し、既存3D計測で4人日、全自動で2.5人日となった。樹幹表面点群の機械学習による樹種判別(スギ・ヒノキ・潅木:判別率現在80%)と、黒色テープによる反射強度変化から林分外縁木や内部枯死木等の自動抽出のシステム化を行った。

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