日本森林学会大会発表データベース
第127回日本森林学会大会
セッションID: P2-218
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学術講演集原稿
カンラン岩地帯の森林流域より溶出する有機-無機複合体の季節変化
*佐藤 冬樹笹 賀一郎福澤 加里部長坂 晶子長坂 有間宮 春大上浦 達也堀井 勇司杉本 記史
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抄録

【目的】超苦鉄質岩石であるカンラン岩の森林流域より流出する物質フローについて、「森と海のつながり」の観点から調べている。調査地である北海道アポイ岳は海岸付近に位置し、山腹は針葉樹で被われ、その沿岸域は高品質コンブの生産で知られている。本報告では、降雨流出時の河川水中の水溶性有機物(DOC)およびFe・Al濃度の季節変化について述べる。【方法】カンラン岩・非カンラン岩の森林流域に圧力式水位計と自動採水器を設置し、2012~2015年にかけて降雨流出時の水質を4時間毎に測定し、DOC・Fe・Alの季節変化を調べた。【結果】調査流域からのDOC・Fe・Alの溶出は降雨流出時に主に認められた。DOC濃度は両流域とも夏季(7・8月)に濃度が高く、秋~初冬季(10~12月)に向けて低下していった。Fe・Al濃度はカンラン岩流域ではDOC濃度の高い夏季よりも秋(10月)に高い濃度を示したが、非カンラン岩流域では濃度が低く季節変化は明瞭ではなかった。カンラン岩流域におけるDOCとFe・Alのモル比(Al+Fe)/DOCは秋季で0.055となり、夏季(0.015)より高く秋季のDOCの重要性が示唆された。本研究は日本学術振興会科学研究費助成事業(基盤研究(B))の助成を受け実施した。

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© 2016 日本森林学会
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