日本森林学会大会発表データベース
第128回日本森林学会大会
セッションID: P1-122
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学術講演集原稿
河川の地形変化に伴うサギ類の行動パターンの変化
*茶木 彩佳平山 知宏平田 令子伊藤 哲
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キーワード: 餌場, 洪水, 砂礫堆, 水位, 魚類
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抄録

サギ類は河川沿いの森林を集団繁殖地やねぐらとして利用するため、糞の排泄や営巣活動によって樹冠衰退や枝折れなど森林に様々な影響をもたらす。繁殖場所やねぐらはサギ類の餌場や休息場となる河川沿いに形成される可能性があることから、サギ類の利用にとって好適な河川か不適な河川かを判断することは、その河川沿いの森林への被害発生を予測する上で重要と考えられる。そこで本研究ではサギ類の河川利用に影響を与える要因を明らかにすることを目的として、河川でのサギ類の行動と降雨などによる増水や地形変化との関係を解析した。調査は、2016年9月から12月にかけて、宮崎市に位置する清武川流域で行った。インターバルカメラを設置し、一時間ごとのサギ類の個体数と河川の増水および地形変化を記録した。また、直接観察によりサギ類の行動と位置を記録した。調査地では、コサギとアオサギの観察個体数が多かった。コサギは採食行動をとる個体が多く、アオサギは休息する個体が多かった。降水量とサギ類の個体数の間には明瞭な関係が見られなかった。また、増水時には個体数が減少する傾向があり、減水時には個体数が増加しやすい傾向があった。

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© 2017 日本森林学会
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