日本森林学会大会発表データベース
第128回日本森林学会大会
セッションID: P1-135
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学術講演集原稿
三重県の落葉広葉樹林における下層植生衰退度の広域的評価
*福本 浩士鬼頭 敦史山端 直人藤木 大介
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抄録

【目的】近年、三重県においても過密度化したニホンジカ(以下、シカ)の採食による自然植生への影響が危惧されている。これまでにも、シカの採食による植生への影響を局所的に定性的評価した事例はあるが、県域レベルで定量的評価した報告はほとんどない。そこで、落葉広葉樹林における下層植生の衰退度(以下、SDR)を指標として、シカによる森林生態系被害の広域評価を実施した。【方法】調査は県内(宮川流域以北)に存在する落葉広葉樹林145林分で実施した。藤木(2012)の評価手法マニュアルに基づいて、2名の調査員が2016年7月~10月にかけて現地調査を実施した。GISを用いて空間補間を行い、衰退度マップを作成した。また、出猟報告から算出した目撃効率(SPUE)との関連性を検討した。【結果】三重県では、鈴鹿山脈、布引山地、台高山脈等の高標高域に存在する林分でSDRの値が大きい傾向を示し、伊勢平野、伊賀盆地の低標高域に存在する林分でSDRの値が小さい傾向を示した。

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