主催: 一般社団法人日本森林学会
会議名: 第128回日本森林学会大会
回次: 128
開催地: 鹿児島県鹿児島市(主に鹿児島大学郡元キャンパス)
開催日: 2017/03/26 - 2017/03/29
天然林は我が国の国土面積の35.5%を占めており、生物多様性保全機能や水源涵養機能など多面的な機能を発揮することが期待されている。一方で、持続的管理に必要となる天然林資源の正確な情報が人工林に比べて大きく不足している。天然林を持続的に管理するためには、林分・景観レベルでの林相や資源量、成長量などの情報の把握が重要である。本研究は、デジタル空中写真、航空機レーザスキャナデータから得られる天然林の林相および資源量をもとに林分の成長量を予測する手法を開発することを目的とする。本研究の研究対象地は東京大学北海道演習林の天然林である。デジタル空中写真および航空機レーザスキャナデータから得られる反射スペクトル特性および構造特性から、施業の違いを表わす林相区分手法を開発した。さらに、各林相において、航空機レーザスキャナで得られる平均林冠高などの変数と固定プロットデータから算出される林分材積との回帰分析から材積推定モデルを作成し、天然林の資源量を推定した。この林相別の材積と地上でのプロットデータから得られた材積の成長量から、リモートセンシングデータから得られる変数を説明変数とした成長予測モデルを作成した。