日本森林学会大会発表データベース
第129回日本森林学会大会
セッションID: S1-10
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学術講演集原稿
下刈り省力化に向けたUAV/ドローン活用の可能性と限界
*中尾 勝洋藤井 栄内村 慶彦野口 麻穂子諏訪 錬平山下 直子奥田 史郎
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キーワード: 下刈り, UAV, 植生
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抄録

地域に応じた造林地における初期保育の低コスト及び省力化には、苗木生育の阻害要因の一つである雑草木の繁茂や苗木との競合関係を効率的に把握することが重要となる。一般的に下刈り実施は、既往の実施計画、担当者の観察、標準区における調査に基づいて判断される。しかしながら、皆伐後の雑草木の繁茂は、気候や地形条件等の様々な要因から造林地ごとに異なる。さらに、雑草木の被覆や高さは造林地内でも均一でない場合も多い。つまり、必要なタイミングかつ場所で下刈りを実施するには、造林地全体における雑草木の繁茂や苗木との競合関係を網羅的に把握する必要がある。本研究では、UAV(ドローン)を活用し、造林地全体での雑草木の被覆や高さ、苗木との競合度合い等の定量化を試み、その可能性と課題について検討を行った。様々な植生帯や植栽年数の造林地においてUAVによる空撮を行い、画像からSfMソフトウェアを用いてDSM(デジタル表層モデル)やオルソ画像を作成した。さらに、得られた画像について機械学習を用いて、雑草木タイプや被覆具合の抽出を行った。その結果、雑草木タイプやその被覆率について定量化できたが、撮影条件により画像処理の精度に誤差があった。

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