日本森林学会大会発表データベース
第130回日本森林学会大会
セッションID: B3
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学術講演集原稿
都市公園の生態系サービスの評価:部分プロファイル型選択型実験を用いて
*金 慧隣庄子 康柘植 隆宏愛甲 哲也栗山 浩
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抄録

都市の公園緑地において提供される生態系サービスは、都市生態系を支えるだけでなく、都市住民の肉体的・精神的な健康も支えており、その重要性が高まっている。一方、公園緑地において提供される生態系サービスは多様であり、ニーズに合った生態系サービスの提供方法を考える必要がある。このような中、生態系サービスの経済評価は都市の公園緑地の計画を立案する上で、重要な情報を提供するものである。ただ信頼性の高い評価を行うには、一度に評価対象とする生態系サービスの数を絞らなければならないという制約があった。本研究では環境評価手法である選択型実験を適用するが、マーケティングの分野で使われてきた部分プロファイル選択型実験を用いて、想定される15の生態系サービスについて、同時に評価を行うことを試みた。アンケート調査は2017年12月に実施し、回答者は札幌市の一般市民1,109人である。分析の結果、「森林樹木とのふれあいの場の提供」といった、これまで公園緑地において想定されてきた生態系サービス以外にも、「生物多様性の保全」や「防災機能の提供」といった、今日注目をあびることの多い生態系サービスにも高い評価が与えられてきた。

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© 2019 日本森林学会
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