日本森林学会大会発表データベース
第131回日本森林学会大会
セッションID: S3-5
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学術講演集原稿
新学習指導要領準拠の新教科書における森林に関する記述についての調査分析
*寺嶋 嘉春
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抄録

 新たな小学校学習指導要領が2020年4月から全面実施される。これに併せて新しい教科書が作成され、2019年3月に検定結果が公表された。子供たちを対象とした森林教育の普及のためには、学校教育に即した内容や教育目的に配慮することが望ましい。そこで、新たな学習指導要領及び教科書における森林等の扱いについて調査分析した。

 学習指導要領で「森林」を扱っているのは社会科5年のみで、学習指導要領解説では社会科4年の「地域の資源を保護・活用している地域」の例示としての「森林」のみで、いずれも改訂前と同じであった。教科書については、国語・算数・社会・理科・生活科・図画工作・家庭科・外国語・道徳の計9教科のすべての教科において森林等を扱っていた。社会科4年のすべての教科書において「飲用水の供給経路」として「水源林」が扱われていること。生活1、2年のすべての教科書でどんぐりを教材とすること。社会6年、理科6年、家庭科5-6年の教科書の多くにおいて地球環境関連のテーマで森林を扱うこと。国語・算数・図画工作・外国語・道徳の教科書においても森林等を素材としており、かつ、教科横断的な記載が確認できた。

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