主催: 一般社団法人日本森林学会
会議名: 第131回日本森林学会大会
回次: 131
開催地: 名古屋大学東山キャンパス全学教育棟・豊田講堂
開催日: 2020/03/27 - 2020/03/30
ラオスにおけるチーク造林は歴史が浅く、農家や小規模な民間組織が経営主体であるため、育林管理技術の十分な集積がなされていない。また、急峻な山地に囲まれているため、利用できる土地が少ない。このような小規模な生産体制において、リスクを軽減し林業経営の安定を図るためには、不適地への植林を抑制することが重要である。チーク植栽適地の知見は多いものの、ラオス、特に急峻な地形で、それらの知見が適用可能か、どの因子が寄与しているのかは明らかでない。そこで、ラオス北部のルアンパパン県ルアンパパンおよびシエングン郡を北西から南東に走る約40㎞のトランセクトを設定し、63地点のチーク人工林および47地点の他の土地利用における調査から、地位指数によるチーク成長評価と、その土壌および地形条件との関係を解析し、植栽適地図の作成を試みた。土壌条件では交換性カルシウムなど塩基類の飽和度が正の、交換性アルミニウム含量が負の、地形条件では水分環境に影響を与える因子がチーク成長に影響を及ぼしていたが、様々な因子によりその関係が不明瞭であることから、機械学習を用いた解析により、植栽適地判定モデルの構築を試みた。