2011 年 120 巻 6 号 p. 1045-1046
日本の露頭百選シリーズを企画する。本邦に産する学術的に重要な露頭の様子とその意義を紹介することを目的とする。とくに日本列島の地質・地理を理解する上で不可欠な露頭を中心に選び,それらを地質年代の順番に通覧すると,日本列島の地質構造発達史,地理地形発達史,および文明史が読みとれるものにする。各露頭の記述・記載のフォーマットを以下のように統一する。必須の構成要素として,(1)露頭のカラー写真,(2)その意義解説のための図あるいは説明入りの写真,(3)その露頭が語る地学的意味の説明文,(4)参考文献,そして(5)英文の要約を揃える。
『地学雑誌』は,2010-2011年に3つの号を使って「新しい日本列島像」を理解するための特集号を企画した。本シリーズは,基本的にその内容を参考に新しい視点で書かれた原稿の応募を期待する。さらに,地学的意義が大きい陸上地形,海底峡谷,日本人がつくった歴史的建造物(遺跡から近代の建築まで),代表的地質構造,化石,鉱床,などについての原稿も含める。なお応募論文の採用の可否は編集委員会で判断される。
以上の趣旨を理解された上,多くの原稿を応募する。参考のため,以下に想定される重要露頭の具体列を並べるが,これらはあくまで暫定的な候補である。