地学雑誌
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特別号≪粉・粒状体と地学≫の発刊にあたって
下鶴 大輔
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1989 年 98 巻 6 号 p. 695

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抄録

大規模な地殻変動や火成活動によって生じた陸地が占める面積は地球の表面積の3分の1にあたり, その上で人類が誕生し高度の文明を築きあげてきた。人間の社会生活にとって密接な関係があるのは, 地表面のもろもろの性質とその変化である。地表面は, それを構成する物質という静的な環境と, 気候・気象等の外的要因や, 地震・噴火のような内的要因による動的な環境変化によって構成され変動していく。特に動的な環境変化は最近高まりつつある地球環境の問題および, ICSU によって提唱された IGBP (International Geosphere-Biosphere Programme) と深い関係にある。
この特別号はこのような全地球的および国際的な背景を踏まえて, 地表面の大部分を構成する細粒の物質に焦点をあてて考えることとし, 論文の構成を次のようにした。

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