地盤工学ジャーナル
Online ISSN : 1880-6341
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論文
高松塚古墳墳丘の現状とその地盤特性について
三村 衛石崎 武志
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2006 年 1 巻 4 号 p. 157-168

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抄録

奈良県高市郡明日香村平田において1972年に発見された高松塚古墳は,古墳時代末期の7世紀末~8世紀初頭頃に構築されたものであり,内部石室に極彩色の壁画を有する円墳である。発見後30年余を経て近年,漆喰表面へのカビの発生,石室内への虫類の侵入などによって,壁画の損傷が進んでおり,その修復と保存が愁眉の急となっている。本稿では,石室の環境モニタリングのために従来から行われている,石室内部の温度,湿度,含水量の計測結果と,昨年度実施された発掘調査に併せて行った墳丘土のボーリング調査,および高松塚古墳壁画恒久保存に向けて,墳丘版築の強度を調べるために実施した不攪乱試料採取,採取試料の密度検層,PS速度検層,原位置強度試験といった一連の地盤工学的な調査結果を紹介し,高松塚古墳墳丘の地盤工学的特徴,現在置かれている状況について概説する。

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© 2006 公益社団法人 地盤工学会
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