本研究では,吉村・小川によって提案された粒子形状を表現する凹凸係数FUを用いて,砂を対象にFUと間隙比および内部摩擦角の関係図を示す。試料はシリカおよび炭酸カルシウムをそれぞれ主成分とする均等係数Ucが1.7以下の粒径幅の狭い気乾状態の6種の砂である。粒子形状は間隙比および内部摩擦角に大きな影響を与えるが,粒子形状のみでなく砂の主成分に依存した粒子の硬度や表面粗度が無視し得ない影響を与えることが明らかとなった。さらに,最上による間隙比と内部摩擦角の関係を活用することで,砂の主成分を考慮したせん断試験によらない任意の密度を有するピーク時の内部摩擦角を粒子形状により推定できることを提案する。