地盤工学ジャーナル
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既存杭の引抜き工における杭先端パワーチャッキング工法の施工理論と施工事例
桑原 秀一浜口 伸一島田 義勝稲積 真哉
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2019 年 14 巻 1 号 p. 69-76

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抄録

一般に既存杭の撤去には引抜き工法が採用され,特にワイヤーロープ玉掛け引抜き工法が用いられる。しかしながら,施工上の問題点として,破損した既存杭の場合では既存杭の一部を地盤内に残置する可能性や,抜き跡地盤上部からの充填材注入による不均質な抜き跡充填を引き起こす可能性がある。一方,杭先端パワーチャッキング工法(PG工法)では既存杭全体を抱え込んで引き上げるため,例え破損した既存杭であっても確実に引抜き撤去することが可能である。また,ケーシング下部からの充填材注入を行うため,抜き跡地盤(引抜き孔)の深度全体にわたって均質な埋戻しが可能となる。本報告は既存杭引抜き工法の一つとしてPG工法の特徴,安全性,および施工品質の向上について,施工理論より明らかな知見および実施工例を基に述べている。

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© 2019, 公益社団法人 地盤工学会
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