2020 年 15 巻 3 号 p. 599-608
本研究では,国内21箇所,海外9箇所の粘性土地盤で実施した原位置ベーンせん断試験結果と,そこから採取した試料を用いた室内試験結果から,定体積一面せん断試験や一軸圧縮試験による非排水せん断強さと原位置ベーンせん断強さとの相互関係について詳細に検討した。その結果,透水係数や圧密係数が大きく,有機分が多いと思われる陸成粘土では相対的に原位置ベーンせん断強さが大きくなる可能性が高いことが明らかとなった。そこで,このような地盤を除外した試験結果から,原位置ベーンせん断試験から室内試験と同等な非排水せん断強さを得るための関係式を求めた。