廃棄物埋立処分場の埋立容量のうち1/3~1/2は,即日覆土や中間覆土と称される地盤材料によって埋立てられている。処分場の埋立容量の増大を考慮するとき,薄くてかつ覆土としての機能を果たす新しい覆土が必要である。本研究では,pHが8.0の条件下で廃棄物内に存在するカルシウム源と微生物代謝の化学反応に伴い炭酸カルシウムが析出することに着目し,即日覆土の間隙を析出した炭酸カルシウムによって充填することによって即日覆土の機能向上を目的とした新しい即日覆土を開発することを目的としている。炭酸カルシウムの析出手法にバイオグラウト法を取り入れることから,本即日覆土を特にバイオカバーソイルと称して,本論文ではバイオカバーソイルの生成条件を定量評価すると共に,生成条件と水理特性の関係を明らかにした。その結果,本研究の実験条件ではカルシウム濃度の80%の低下が認められた。