2011 年 6 巻 2 号 p. 201-212
多ユニットアーチカルバート盛土は,盛土内に複数のカルバート構造が挿入された盛土で,地震時における盛土地盤とカルバート構造の相互作用を検証し,耐震性について検討する必要がある。耐震性に関するこれまでの研究は,数値解析を用いたものが主であり,実験による検討は行われてこなかった。本研究では,連続するアーチカルバートの設置間隔(ユニット間隔)に注目し,地震時にユニット間隔がアーチカルバートおよび周辺地盤に与える影響を明らかにすることを目的として,動的遠心模型実験を実施した。実験結果より,ユニット間隔がアーチカルバートの高さの1/2までであれば,アーチカルバートや周辺地盤の挙動が大きく変化することはないことが確認された。