2012 年 7 巻 1 号 p. 37-55
平成23年(2011年)3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震による宮城県北部地域の地盤被害状況を把握するため,地盤工学会東北支部・関西支部合同調査団を組織し,2011年4月5日~10日,29~30日にかけて調査を実施した。本論文では,その後の聞き取り調査なども踏まえ,河川堤防,海岸堤防,港湾施設,道路・鉄道の盛土・切土斜面,液状化や地盤沈降などの被害に関する調査結果を報告する。調査結果の一部は既に地盤工学会誌に速報として報告されているが,本論文ではそこで報告された被害事例も含めて被害対象ごとに整理して述べる。