地盤工学ジャーナル
Online ISSN : 1880-6341
特集号招待論文(地域別編)
2011年東北地方太平洋沖地震による福島県中通りおよびいわき地域における地盤災害
- 造成盛土や自然斜面の崩壊と変状,および液状化 -
中村 晋仙頭 紀明梅村 順大塚 悟豊田 浩史
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2012 年 7 巻 1 号 p. 91-101

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抄録

本論文では,福島県内陸部のうち中通りやいわき地域の造成盛土や自然斜面の崩壊が生じた要因として地震作用,地形・地盤構造,材料特性などについての調査結果を報告する。造成盛土の被災形態は沢埋盛土と水田上の造成盛土の変状に分類でき,盛土材は福島市伏拝の造成地が火山灰質粘性土であるものの,それ以外は細粒分質で非塑性の砂質土であり,東北地方で生じた最近の地震による火山灰質砂質土で構成される盛土の流動的な崩壊の被害とも共通点が見られた。自然・切土斜面の地すべりや崩壊は中通りの南部地域で多く発生している。地すべりは移動体が未固結火山性堆積物で構成され,崩壊はこの地域の基盤をなす火砕流堆積物溶結相露頭斜面で発生している。地すべりは,少なくとも上下に二段のすべり面を持つ複合地すべりである。

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© 2012 公益社団法人 地盤工学会
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