地盤工学ジャーナル
Online ISSN : 1880-6341
ISSN-L : 1880-6341
論文
e-logp曲線を用いた簡易モデルによる自然海成粘土地盤における構造の評価
宇高 薫土田 孝渡部 要一田中 政典今井 遥平
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キーワード: 圧縮, 圧密, 海成粘土, 構造, 沈下
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2012 年 7 巻 4 号 p. 527-542

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抄録

堆積中にセメンテーション作用などによって形成された高い間隙構造を保持する自然堆積粘土のe-log p関係について,圧密圧力が十分に大きい時に収れんする圧縮曲線を基に,初期の構造の大きさを表現するパラメータを導入した簡易なモデルを提案した。10種類の海成粘土のe-log p関係に提案式を当てはめたところ,当てはめは良好であった。提案式のパラメータにより構造の影響を小さい順に区分IからIVの4つに分類した結果,わが国の沖積粘土は区分IIに近いIIIに分類された。大阪湾泉州沖の洪積粘土は区分IVに近いIIIであり,構造の影響が大きいことが定量的に示された。

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© 2012 公益社団法人 地盤工学会
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