2013 年 8 巻 1 号 p. 1-14
境港外港地区の防波堤建設工事において,上部中間土層の設計強度の決定と地盤改良の必要性の有無が設計上問題となった。一軸圧縮強度と原位置の平均有効土被り圧で等方圧密した後の三軸圧縮強度を併用した強度決定法を境港海底地盤に適用した結果,上部中間土層の一軸圧縮試験の試料は「品質が非常に悪い」に分類され,一軸圧縮強度は過小評価していると判断された。三軸圧縮強度の75%とする強度評価を行った結果,中間土地盤の強度は一軸圧縮強度による評価値の2倍以上になり,地盤改良の必要がなく安全に防波堤を建設することができた。