日本家政学会誌
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ゆで水に添加する食塩の濃度がスパゲティの硬さに及ぼす影響
村上 恵
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2015 年 66 巻 3 号 p. 120-128

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抄録

 本研究では,ゆで水に添加するNaCl の濃度を0%,0.2%,1%,2%に変化させて4種類のスパゲティをゆで,NaCl の硬さへの影響を検討した.
 ゆでスパゲティの破断応力は,0% NaClと比較して2% NaClで高くなる傾向を示したことから,2%のNaCl添加によりスパゲティは硬く茹で上がると考えられた.ゆでスパゲティの水分含量も2% NaClで減少し,スパゲティの染色実験においても,2% NaClによりゆで後スパゲティの未染色部の割合が増加していたことから,スパゲティへの水分吸収の遅れや水分含量の減少がスパゲティを硬くする要因として関与していると考えられた.
 さらに,グルテンをNaClを添加したゆで水でゆでたところ,20% NaClでグルテンの水分含量は有意に低値を示したが,2%以下のNaCl添加では水分含量に有意な差はみられなかった.
 以上の結果より,ゆで水に通常使用する1%のNaCl 添加では,スパゲティの硬さには影響しないことがわかった.また,2% NaCl添加でスパゲティは硬くなる傾向を示したが,それはグルテンのNaClによる収斂作用以外の他の要因が関与していると考えられた.

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© 2015 一般社団法人 日本家政学会
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