日本家政学会誌
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新学習指導要領中学校技術・家庭科家庭分野における資質・能力の育成
―「考え, 工夫する」能力及び活動に着目して―
田中 陽子
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2020 年 71 巻 9 号 p. 589-599

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抄録

 本稿では, 新学習指導要領家庭分野の目標である「生活を工夫し創造する資質・能力の育成」に「考え, 工夫する」ことがどのように関与しているのかを確認し, 以下のことを明らかにした.

 1 . 現行学習指導要領において家庭分野で育成を目指す「課題をもって生活をよりよくしようとする能力と態度」に工夫する営みは符合する. つまり, 工夫する営みは課題をもって生活をよりよくしようとする能力と態度に匹敵する資質・能力として捉えることができる.

 2 . 「考え, 工夫する」活動は知識・技能を, 既存の知識や生活経験に結びつけたり関連づけたりできること, 課題解決のために場面や状況に適用したり目的や価値に結びつけたりすることで, 生活を工夫し創造する資質・能力の育成に関与する学習活動となる.

 3 . 新学習指導要領における「考え, 工夫する」資質・能力は生活の様々な営みを包括的に捉えた資質・能力として捉えることができる. このような生活の営みを抽象化した捉え方によって, 「考え, 工夫する」資質・能力は汎用性の高い課題解決力に昇華され, 「よりよい生活を営むために工夫すること」という家庭分野の考え方に呼応した資質・能力となる.

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© 2020 一般社団法人 日本家政学会
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