日本家政学会誌
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親との関係及びこれまでの生活経験が大学生の未来の家庭展望に及ぼす影響
―家族観, 生活観を媒介して―
渡辺 朗生今川 真治
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2021 年 72 巻 12 号 p. 776-788

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抄録

 本研究では, 大学生の未来の家庭展望の形成状況を明らかにすること, 親との関係及びこれまでの生活経験が家族観及び生活観形成を媒介して, 大学生の未来の家庭展望の形成に及ぼす影響を明らかにすること, そして, 大学生の家族観及び生活観タイプと未来の家庭展望の肯定的・否定的捉えとの関連を明らかにすることを目的とした. 本研究によって得られた知見は, 以下のとおりである.

 (1) 大学生は, 未来の家庭, 家族形成に対する期待感や希望を持っている一方で, 未来の家庭生活の具象化レベルは低い傾向にある. (2) 異性の親とのコミュニケーションが多く, 同性の親との心理的距離が近いと感じているほど, また, これまでの生活管理や地域参加の経験が豊富であるほど家族観の形成が促されることが示された. また, 家族観及び生活観が形成されることによって, 大学生の未来の家庭展望の形成が促進されるというプロセスが確認された. (3) 大学生の家族観は「放任型」, 「協働重視型」, 「自立重視型」及び「全志向重視型」の4タイプに, 生活観は「無頓着型」, 「自己成長重視型」, 「関係性重視型」, 「自己重視型」及び「理論重視型」の5タイプに分類された. (4) 「全志向重視型」の家族観を持つ大学生と, 「自己成長重視型」及び「関係性重視型」の生活観を持つ大学生において, 未来の家庭展望を肯定的に捉えている人数の割合が高かった.

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© 2021 一般社団法人 日本家政学会
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