日本家政学会誌
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ねたきり老人の体動に関する研究
楠 幹江
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1990 年 41 巻 8 号 p. 775-779

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抄録

特別養護老人ホーム入所者男女各3名, 計6名のねたきり老人を対象に, 昼間および夜間の体動を測定した結果, 以下の結論が得られた.
(1) 被験者の褥瘡予想スコアーは1.24~14.50であり, ねたきりの状態としては, かなり重い状態にあった.
(2) 1時問あたりの体動数は, 昼間2.9~11.1回, 夜間1.4~7.8回, 平均静止時間は, 昼間3.9~22.8分, 夜間8, 4~66.0分, 最大静止時間は, 昼間35.5~77.3分, 夜間53.1~213.9分となった.
(3) 夜間において3名の被験者に, 最大静止時間が2時間以上を示す値が記録された.
(4) 若年者との比較において, 夜間の1時間あたりの体動数は, 若年者のほうが多く, 平均静止時間および最大静止時間は, 老人のほうが長い結果となった。以上の結果, ねたきり老人の体動は, 若年者と比較して少ない傾向にあったが, 皆無ではないことが実験的に確認された.

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