日本家政学会誌
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チンゲンサイの品質に及ぼす冷蔵温度および湿度の影響
葉菜類の鮮度に関する研究 (第4報)
笠原 光子畑江 敬子島田 淳子
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1996 年 47 巻 7 号 p. 671-678

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抄録

葉菜類の品質に及ぼす冷蔵保存中の温度と湿度の影響を調べた.温度 (2, 5および8℃) および湿度 (40, 60, 80および95%RH) を設定した冷蔵庫の野菜室に, チンゲンサイを4および10日間貯蔵し, 鮮度の指標として重量, 外観および食味の変化, クロロフィル含量, ビタミンCおよびビタミンB2含量について測定または評価した.その結果, 次のことが明らかになった.
(1) いずれの条件でも貯蔵中に重量, クロロフィル含量, ビタミンCおよびビタミンB2含量が減少し, 外観の鮮度が低下した.
(2) 温度条件の違いはチンゲンサイの重量, 外観の「黄化」の評価, クロロフィルおよびビタミンCの保持率に対し有意に影響を及ぼし, 低温において良く保持されていた.なかでもビタミンCにおいてその傾向は顕著であった.ビタミンB2の保持率の変化には温度環境の影響は認められなかった.
(3) 湿度条件の違いは重量, 外観の「萎れ」「黄化」の評価, クロロフィルおよびビタミンCの保持率に有意に影響を及ぼし, 高湿度において良く保持されていた.特にクロロフィルは高湿度環境で高い保持効果が認められた.ビタミンB2の保持率には湿度の影響は認、められなかった.
(4) 貯蔵後のチンゲンサイを加熱調理したところ, 外観が保持されていた試料でも, 新鮮なものより味およびテクスチャーの嗜好性の低下が認められ, 茎部において顕著であった.

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