日本家政学会誌
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現代の女子大学生の食物に対する嗜好と味覚感受性の関係について
大富 あき子田島 真理子
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2003 年 54 巻 5 号 p. 395-400

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抄録

現代の女子大学生の食品に対する嗜好と, うま味を含む五基本味の味覚感受性との関連を調べる目的で, 五基本味識別官能検査と嗜好アンケート調査を行い, 次の結果を得た.
(1) 官能検査の結果, うま味と苦味を互いに誤判定, または蒸留水をうま味または苦味と誤判定する率が高かった.
(2) 官能検査における味質別の正解数の相関係数より, うま味は, 甘味, 塩味, 酸味とは有意な相関はなかった.またクラスター分析でもうま味は甘味, 塩味, 酸味とは類似していなかった.そこでうま味はこれらの味とは異なる感受性を示すと推察された.
(3) 官能検査結果よりパネルを識別能力別に二グループに分け, アンケート調査による食品の嗜好性を比較したところ, うま味食品は他の基本味とは異なり, 嗜好性が高いと味覚感受性も高い傾向が見られた.

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