日本家政学会誌
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水/エタノール混合溶剤による油性色素の除去
渡辺 紀子
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2003 年 54 巻 9 号 p. 723-730

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抄録

混合比率の異なる水/エタノール溶液中でのスダンI~IVの色素汚染綿布を用いた洗浄実験を行い次の結果を得た.
1) スダンI~IV汚染布の16℃, 24時間洗浄において, 分子量の大きいスダンIII・IVの色素ほど除去が困難であった.また, 高い除去率を呈するエタノール濃度領域は, スダンI・IIでは50~100%, III・IVでは80~100%であった.
2) スダンIII・IVの24時間洗浄におけるエタノール60%以下の除去率は50℃>35℃>16℃であり, 色素除去における温度効果が確認された.これは, 色素の溶解度の順位ともよく一致した.
3) エタノール水溶液における繊維基質からの油性色素の溶解性の尺度として, 色素溶解熱を計算した.エタノール濃度の増加に伴う溶解熱の低下は色素の溶解しやすさを示すものであり, 溶解熱から色素の除去程度が推測された.
4) エタノール50%に対する界面活性剤の添加効果を20℃, 1時間洗浄で検討した結果, アルファオレフィンスルホン酸ナトリウムおよびポリオキシエチレンアルキルエーテル (EO付加モル数=4) の1%添加濃度において20~30%の除去率の増加が確認された.

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