日本家政学会誌
Online ISSN : 1882-0352
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長野県における「塩イカ」と「煮イカ」 の食習慣の伝承と地域性
中澤 弥子三田 コト
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2004 年 55 巻 2 号 p. 167-179

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抄録

文献調査および長野県在住の消費者を対象としたアンケート調査を行い以下の結果を得た.
(1) 生イカの購入割合が最も高かったが, 塩イカ, 煮イカの購入も維持されており, 北・東信に比べ南・中信地方で多く利用されるという地域性も認められた.
(2) 塩イカ, 煮イカは, 普段から日常食として用いられており, 塩イカは酢の物, 粕和えやサラダに, 煮イカは刺身や酢の物などの和え物に多く用いられていた.
(3) 30歳代以上の年齢層に比べ, 20歳代以下の塩イカ, 煮イカについての購入割合や食経験, 現在の摂食状況はやや低い傾向が認められたが, 今後も食べ続けたいとする回答は20歳代以下でも8割以上と多かった.
(4) 郷土料理が伝承される重要な要因として, 子どもの頃からの母親の手料理による食経験に加え, 手軽に料理できること, 今の時代に見合うおいしさであることが示された.

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