26 巻 (1999) 1 号 p. 31-38
内視鏡検査例515例についてEIA法IgG抗ヘリコバクター・ピロリ (HP) 抗体検査と血清ペプシノゲン (PG) 検査を行い, HP菌感染によるPG値への影響を検討するため, 抗HP抗体陽性例と陰性例に分け, 性別, 年齢別, 疾患別のPG値の検討を行った。
抗HP抗体陽性率は515例で84.9%, PG陽性率は非癌例510例で34.3%, 癌5例で60.0%であった。
抗HP抗体陰性例では陽性例よりPG I, II値は低く, PG I/II比は高かった。
抗HP抗体陰性例のPG I値は女性例より男性例が高かった。PG I値は加齢により減少していたが有意差はなかった。
抗HP抗体陰性例のPG II値は加齢とともに増加していたが, 有意差はなかった。PG I/II比は加齢による変化を示さなかった。
抗HP抗体陰性例と陽性例で, 胃X線検査二重造影法胃体部後壁の粘膜ひだの存在する範囲とPG I値は関連性を示した。