本研究は, 身体的変化の著しい時期にある20歳から39歳の成年男性1, 680名を対象に, BMIと血圧, 血清脂質の関係について, 年齢, 喫煙, 飲酒の影響を除いて検討することを目的とした。
対象者をBMIの三分位でLow群 (BMI<21.8) , Middle群 (21.8≦BMI<24.2) , High群 (BMI≧24.2) に群分けし, 検討した結果, High群は, Middle群, Low群に比べHDL-Cは有意な低値を, 血圧および総コレステロール, 中性脂肪, LDL-C, TC/HDL-C比は有意な高値を示した。
このことから, 体重が増加しやすいこの年代で, BMIが高い群は血圧および血清脂質のリスクが高く, 将来の心血管疾患予防の観点から, 適正体重の維持とともに体脂肪率やウェスト値を併用した肥満のスクリーニングや自己管理が重要であることが示唆された。