省エネルギーと熱的快適性の問題は、適応を抜きにして考えることはできない、という観点に立って、日常生活において人々がどのような熱環境に適応しているかを調ペるために、適応研究委員会を設けた。本文は適応研究委員会の活動報告である。委員会設置の目的は、日常生活で生じている熱環境適応の実態を、日本全国に分布した数地域で、時期を分けていずれも同時測定を行い、その結果に基づいて、定着している熱環境適応の空間的、ならびに時間的特性を把握することである。測定地は、札幌、つくば、大阪、福岡、熊本、沖縄の6地域、被験者数はいずれも数人ずつ、測定時期は2005年6月から2カ月ごと、1週間連続とした。