本研究では、高齢者と若齢者を対象に、紫外線に対する意識や対策の実態ならびに紫外線対策としてのサングラス装着について調査し、世代別、男女別に分析し、次のような結果を得た。紫外線に対する意識については、男性より女性の方が紫外線対策の重要性を認識し男女差が認められた。紫外線対策については、女性の約8割が行っているのに対し、高齢男性では約5割、若齢男性では約2割しか行っていなかった。サングラスを装着する者は若齢者より高齢者に多く、世代間に差が見られた。装着理由は、高齢者はまぶしいため、目の保護や紫外線防止のため、若齢者はまぶしいため、おしゃれのためと答えた者が多かった。サングラスを装着しない理由として、若齢者は、自分に似合わない、周りにつけている人がいないなど、外観や他者の目を気にし、高齢者は、周りの色が正しく見えにくいなど、装着に伴なう安全性を問題視していた。様々な色のサングラスが市販される中、今後、安全で快適な視環境を提供するサングラスの色の提案が必要であると思われる。