人間と生活環境
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健康維持のための室内温熱環境制御法の一提案
伊藤 庸一郎松井 孝典佐藤 省三加藤 悟須藤 千春堀越 哲美
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2011 年 18 巻 1 号 p. 1-7

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抄録

本研究は、気象と発症との関係の統計的な分析により発症に至る気象要素を特定し、これを基に、室内環境を制御することで疾病を予防し健康維持を実現する居住環境制御システムの構築の前段階として、必要となる時間単位の制御目標値の導出を基本とした室内環境制御法の提案を目的とする。まず、気象要素と発症の時間的関係性を抽出する。5年間の約21万件の救急搬送データと気象台の気象データを活用し、データマイニング手法の一つである決定木分析を用い、時間的因果関係を導出する手法を確立する。その後、発症の起因となる気象要素の時間範囲を特定し、発症の有無を分ける分岐点となる時間帯を求める。次に、空調を疾病の発症を抑制する方向へ室内環境を制御するデバイスと考え、得られた発症・非発症の分岐点から、非発症方向へ向かう空調制御の時系列データを算出し、生気象に基づく発症抑制のための居住環境制御が可能となることを示す。

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© 2011 人間-生活環境系学会
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