人間と生活環境
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青色相を背景色にした陽画表示画面がVDT作業効率と疲労に及ぼす影響
片山 徹也庄山 茂子栃原 裕
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ジャーナル オープンアクセス

2014 年 21 巻 1 号 p. 35-45

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抄録

本研究では、女子大学生16名を対象に、明度と彩度が異なる青色相を背景色にした陽画表示画面8配色を用い、VDT画面の配色が作業効率と疲労に及ぼす影響について検討した。30分間のVDT作業の結果、文字色と背景色の明度差が最も小さい配色の誤入力率は他の7配色より有意に高かった。しかし、文字色と背景色のコントラスト比が国際基準WCAG 2.0に適合しない配色を含む7配色間の作業量及び誤入力率に有意差はみられなかった。全8配色で作業後のCFF値が有意に低下し、WCAG 2.0に適合する3配色のうち背景色の明度が高い2配色で作業後の心拍数が有意な高値を示した。文字色と背景色の明度差が小さい配色ほど主観的疲労感は高くなる傾向が認められた。画面に対する見やすさや読みやすさの機能性に関する評価と美しさに関する印象評価では、文字色と背景色の明度差が大きいほど高かった。

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© 2014 人間-生活環境系学会
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