人間と生活環境
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カラー舗装路面の色彩が道路景観に及ぼす影響
加來 卯子永田 理紗片山 徹也庄山 茂子
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2020 年 27 巻 2 号 p. 67-75

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抄録

本研究では、福岡と長崎の女子学生73名を対象に、福岡県内の5エリアのカラー舗装された路面が道路景観に関してどのような印象を与えているかを明らかにした。景観への関心が高い学生ほど、カラー舗装の認知度は高かった。福岡の学生は、長崎の学生に比べて、都市部の緑色の歩道、インターロッキングブロックを用いた赤色の歩道のカラー舗装が施された環境に対して好印象を持っていた。5エリアのイメージについて因子分析を行った結果、「親しみやすさ・周辺との調和」、「安全性」、「平凡さ」、「都会らしさ」、「安定性」の5因子が抽出され、全ての因子において5エリア間に有意差がみられた。第1因子「親しみやすさ・周辺との調和」、第2因子「安全性」の評価の高いカラー舗装は、都市部の緑色の歩道であった。田園地域の緑色のカラー舗装は、都市部より「親しみやすさ・周辺との調和」の評価が低かった。

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© 2020 人間-生活環境系学会
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