本研究の目的は、大分県津久見市におけるみかん小屋の分布と建築特性を明らかにすることである。 2019、2020、および2021年に、津久見市青江地区、津久見地区、千怒地区、および長目・浦代地区において、みかん小屋の悉皆調査を行った。調査の結果、調査対象地域において719棟のみかん小屋が確認された。三和のみかん小屋は主に千怒地区に、灰石のみかん小屋は主に長目・浦代地区に現存することが示された。各地域のみかん小屋の立地と建築特性が、みかん畑と住宅地との位置関係を主として、産業特性や歴史的背景と関連して選択されたことが明らかになった。