主催: 人間-生活環境系学会
後援: 日本学術会議
会議名: 第41回人間-生活環境系シンポジウム
回次: 41
開催地: 長野県上田市常田3丁目15 1 信州大学繊維学部
開催日: 2017/12/09 - 2017/12/10
p. 9-12
ファン付き作業服(ACW)が建設作業員の生理心理反応に及ぼす影響を評価するために,東京の建設現場において,鉄筋工や型枠大工等を被験者として皮膚温や体重減少量等を測定した。実際の建設現場の温熱環境測定結果から建設現場と作業員の代謝量の特徴を探った。地上と6階の2地点における温熱環境測定結果では、6 階が屋上のような状態のうちは6階のMRTの方が高いが、作業の進行に伴い地上の方が高くなった。この結果から、作業の進行に伴い、温熱環境も変化していくことが判明し、6階が屋上のような状態ならば作業環境として過酷なのは6階である。また、作業員の代謝量は型枠大工が他の職種よりも優位に大きく、全体としては建設作業の代謝量は2~2.5met程度であることが示された。ACW着用の有無による代謝量の違いは鉄筋工においてみられたが、他の業種においては見られなかった。