抄録
日本の夏季の特徴に高温多湿がある。その特徴のためオフィスや学校では、机に腕を乗せていると皮膚と机との間に留まる蒸発しない汗により不快に感じることがある。本研究では、そのような不快感を解消する一助となることを目的とし、前腕の下に敷く板状のツールを用い、その効果を検討した。被験者は青年男女10名ずつとし、実験環境は室温34±1.5℃、相対湿度50%で無風とした。なお、被験者の熱中症予防として常温の500mlスポーツ飲料を待機時間中に飲み干すよう指示した。前腕の肌水分量、ツールの質量増加量の測定及びアンケートによる心理反応の評価を行い、以下の知見を得た。1)肌水分量が少なく、汗を吸収する素材が心理的な評価が高い傾向にある。2)素材の質感が、心理的な評価に影響する傾向がある。3)空気層を設けることで、発汗に対する不快感を抑制する可能性が示唆された。