2008 年 8 巻 4 号 p. 488-493
電子カルテシステムにクリティカルパスを搭載する場合には、その設計において、紙カルテ時代のクリティカルパスの運用方法、病院業務のパターン、母体となる電子カルテシステムの機能などにより制限を受ける。クリティカルパスを電子化することを目的化するのではなく、あくまでもツールとしてとらえ、場合によっては、クリティカルパスの電子化を先送りし、クリティカルパスを紙ベースで残し電子カルテと併用させる、という選択肢も考慮しておかなければならない。電子化することで新たなリスクが発生することは絶対に容認されることではない。特にクリティカルパスを搭載した場合のクリティカルパス機能および電子カルテシステム自体の展開速度は重要で、これが遅くなるような設計は絶対に避けなければならない。